「リボ払いは危ないから使わない方がいい」
こんな声を耳にすることも多く、リボ払いに対してネガティブなイメージをお持ちの方も多いと思います。
しかしリボ払いは種類や仕組み、特徴などを理解して使えばそんなに危ないものではありません。
一定の返済額なので返済計画を立てやすいというメリットなどもあります。
この記事では既にリボ払いを利用している方はもちろんですが
「そもそもリボ払いとは？」
「リボ払いの種類や仕組みを知りたい」
など色々な人の参考になるようにリボ払いのポイントを詳しく解説しています。
リボ払いとは
リボ払いとは、カードローンやクレジットカードの支払い方法（返済方法）のことです。
正式名称は「リボルビング払い」といいます。
分割払いと比較されることもありますが、分割払いは利用ごとに支払額が確定します。
ですので利用回数や金額が増えると支払い金額も増えていきます。
しかしリボ払いは、利用回数や金額に関係なく、あらかじめ決められた「一定の金額」を支払いしていきます。
つまり、5万円使っても10万円使っても、支払う金額は同額となります。
他には「一定の割合」で支払いをしていくリボ払いや、利用残高に応じて返済金額がスライドするリボ払いもあります。
詳しくは【リボ払いの種類や仕組み】で紹介します。
「リボ払いは元金（借入金や利用金額）が減らない」
「リボ払いはやばい」
などの声もときどき聞こえてくるので、リボ払いに対してネガティブなイメージをお持ちの方もいると思いますが、うまく使えばそれほど危険なものではありません。
比較的毎月の返済額は小さいので、無理な返済計画を立てずに済みますし、一定額なので管理もしやすいものとなっています。
ただし、返済額負担が小さく一定額だからといって、頻繁にリボ払いを利用していると「元金がなかなか減らない」、「リボ払いはやばい」という状態になってしまいます。
また、リボ払いには色々な種類があります。
種類は後ほど紹介していきますが、リボ払いの種類や一定額の支払い金額は各社で異なります。
ですからリボ払いを利用する際は、「どのようなリボ払い方式なのか」「一定額の支払い金額はいくらなのか」この辺りは利用前にチェックするようにしましょう。
それでは、リボ払いの種類をみていきましょう。
リボ払いの種類や仕組み
ひと言で「リボ払い」といっても、色々な種類のリボ払いがあり、種類によって仕組みが違います。
先ほども紹介したように、会社によってリボ払いの種類や支払い金額に違いが出ることも多いです。
ですから「同じリボ払いだからA社と同じ」と考えていると思わぬ落とし穴にはまってしまうかもしれません。
そんなことにならないようにリボ払いの種類をチェックしておきましょう。
まずリボ払いを大きく分けると、以下の３つがあります。
・定額方式
・定率方式
・残高スライド方式
また、上記の方式をベースとして「元利型」と「元金型」があります。
元利型の場合は、支払い金額に利息が含まれているので「一定の金額のみ」支払う形です。
利息分を差し引いて余った金額が元金に充てられます。
元金型の場合は、支払う一定の金額に利息分は含まれておらず、別途で利息も支払います。
つまり「利息分」の差が生じます。
同じ方式であっても支払う金額が異なることがあるので、この点は覚えておきましょう。
それでは、3つの方式について確認していきましょう。
定額方式
定額方式とは、あらかじめ設定した一定の金額を支払う方式のことです。
さらに詳しく紹介すると、定額方式は以下の2つに分けられます。
・元利定額リボルビング方式（以下、元利定額）
・元金定額リボルビング方式（以下、元金定額）
それぞれを簡単に紹介します。
元利定額の場合は、あらかじめ設定した「一定の金額のみ」を支払います。
元利定額は、元金と利息をあわせて定額で返済していく形です。
そのため、一定の金額には利息も含まれているので、利息を差し引いた分が元金に充てられます。
元金定額の場合は、あらかじめ設定した「一定の金額（元金）」と「利息」を支払います。
元金定額は文字通り、元金を定額で返済していく形です。
そのため、定額の元金とは別で、利息も支払うことになります。
どちらも設定した一定の金額を支払う点は変わりませんが
・元利は利息を含む
・元金は利息を含まない
上記の点に違いがあるので、ここは押さえておきたいポイントになります。
定率方式
定率方式とは、あらかじめ設定した割合（定率）の金額を支払う方式です。
さらに詳しく紹介すると、定額方式は以下の2つに分けられます。
・元利定率リボルビング方式（以下、元利定率）
・元金定率リボルビング方式（以下、元金定率）
それぞれを簡単に紹介します。
元利定率の場合は、元金に利息を加えた合計金額に対して「あらかじめ設定した割合の金額」を支払います。
元利型ですから「あらかじめ設定した割合の金額」には利息も含まれています。
そのため、利息分を差し引いて、残りを元金に充当します。
元金定率の場合は、元金に対して「あらかじめ設定した割合の金額」と「利息」を支払います。
元金型ですから「あらかじめ設定した割合の金額」は全て元金に充当されます。
そのため、元金とは別で利息も支払う必要があります。
定額方式の場合は利用金額が5万円でも10万円でも支払い金額は同じです。
しかし定率方式の場合は、利用金額に対して定率で支払い金額を算出するので、毎月変動することがあります。
この点は押さえておきたいポイントになるでしょう。
残高スライド方式
残高スライド方式とは、利用残高（借入残高）に応じて返済額が変動する方式です。
多くのリボ払いはこちらの残高スライド方式になっています。
さらに詳しく紹介すると、以下の4つのタイプに分けられます。
・残高スライド元利定額リボルビング方式
・残高スライド元金定額リボルビング方式
・残高スライド元利定率リボルビング方式
・残高スライド元金定率リボルビング方式
基本は「定額方式」や「定率方式」と同じで一定の金額や割合で支払いをします。
ただし、「残高スライド」とあるように、利用残高に応じて支払う一定の金額や割合が変わります。
定額方式を例にして説明していきます。
通常の定額方式の場合は、利用残高が10万円でも30万円でも一定の金額を支払います。
しかし「残高スライド」の場合は、
・利用残高10万円までは5,000円
・利用残高20万円までは10,000円
・利用残高30万円までは15,000円
上記のように段階的に支払う一定の金額がスライド（変動）していきます。
ですので、利用残高に応じた支払い金額を把握することが大切です。
しっかりと把握していないと
「10万円しか使ってないと思ったのに、実は11万円で支払い金額が増えていた」
こんなことになってしまうかもしれません。
そうなると予定より支払い金額が増えるので、後で困ったことになる可能性もあります。
ですから十分注意するようにしましょう。
それではリボ払いの特徴やメリット、デメリットについてみていきましょう。
リボ払いの特徴とは
リボ払いの特徴とは何か？
これからリボ払いの利用を検討している人や、なんとなくリボ払いを利用している人にとって気になるポイントだと思います。
簡単に特徴を紹介すると、以下の２点が挙げられます。
・毎月一定の支払い金額でわかりやすい
・支払い金額は比較的小さいので負担が少ない
上記2点の特徴は、メリットでもありますが「リボ払いは危ない」「リボ払いは終わらない」と言われるようにデメリットにもなり得るものです。
ですからリボ払いを利用する場合は一括払いの時よりも計画的に利用するようにしましょう。
また、キャッシングサービスやクレジットカードは自動的にリボ払い設定になっていることもあり、何も知らずに利用している人も多いです。
そういう方は、この機会にリボ払いについての知識や理解を深めて、上手に付き合っていけるようにしましょう。
リボ払いのメリット
リボ払いについて理解を深めたところで、メリットについて紹介していきます。
リボ払いのメリットとして、以下のようなものがあります。
・毎月の支払い金額は一定額で返済管理がしやすい
・支払い金額は比較的低めなので負担が小さい
・支払いを先送りできる
リボ払いにネガティブなイメージをお持ちの方もいると思いますが、悪いことばかりではありません。
上手に活用すれば、非常に便利な支払い方法となります。
それでは、上記3点についてそれぞれ確認していきましょう。
１．毎月の支払い金額は一定額で返済管理がしやすい
リボ払いは、利用回数や金額に関係なく、支払い金額は毎月ほぼ一定額なので返済管理がしやすいです。
分割払いで十分と考える方もいると思いますが、分割払いの場合は利用ごとに支払い金額が確定し、利用すればするほど月の支払い金額は積み重なっていきます。
ですから利用頻度によっては「請求額が凄いことになってる･･･」ということもあります。
「返済管理のしやすさ」この点はリボ払いのメリットになると思います。
２．支払い金額は比較的低めなので負担が小さい
リボ払いは毎月一定額での支払いをしていくものですが、その支払い金額が比較的低めに設定されていることが多いです。
そのため、月々の支払い負担が小さくなり、無理のない返済計画を立てることができます。
ただし、毎月の負担が小さいので、全てを支払い終えるまでに時間がかかります。
時間がかかるということは、手数料や利息がそれだけ多く取られてしまうので、この点はデメリットになります。
しかしほとんどの業者で追加返済は可能となっております。
余裕がある時に追加返済を上手に活用すれば、その分利息負担などは小さくなります。
下の記事で追加返済に関する内容を紹介しているので参考にしてみてください。
３．支払いを先送りできる
「先送り」という言葉は語弊があるかもしれませんが、リボ払いを使うと結果的に支払いを先送りすることができます。
利用時にリボ払いを選択する方法はもちろんですが、一括払いで利用した分をあとからリボ払いに変更できるカードもあります。
この場合、一定の期間内なら変更可能となっていることが多く、インターネット等で簡単に手続きが可能です。
使いすぎてしまって支払いが滞るとカードの利用停止や、信用情報に事故情報（ブラックリスト）が載ってしまうことがあります。
しかしリボ払いを選択（変更）して支払いを先送りにすると、毎月の支払い金額は小さくなるので上記のようなリスクを避けることができます。
この点もリボ払いならではのメリットになると思います。
ただし、リボ払いは金利（手数料）等があるのでトータルの支払額は増えます。
この点は忘れないようにしましょう。
リボ払いのデメリット
リボ払いの特徴やメリットについて触れてきましたが、良いことばかりではありません。
良い点もあれば悪い点もあるので、こちらについても紹介させていただきます。
まずざっくり紹介すると、以下のようなものが挙げられます。
・返済が一定なのでついつい使いすぎてしまう
・返済負担が小さいので、元金が中々減らない
・支払い総額が大きくなる
では上記３点について、それぞれ見ていきましょう。
１．返済が一定なのでついつい使いすぎてしまう
デメリットの一つとして「使いすぎ」があります。
一括払いや分割払いは、利用ごとに支払い金額が確定し、使えば使うほど支払い金額が増加します。
ですので一括払いや分割払いを利用する場合は、ある程度の計算をして利用する方が多いと思います。
一方でリボ払いは利用回数など関係ないので、5万円利用しても、10万円利用しても、支払い金額は一定となっています。
そのため、リボ払いの場合は「支払い金額が一定だから支払いは大丈夫！」とついつい使いすぎてしまう方が多いです。
使いすぎても、お支払額は一定と安心される方もいますが、利用する金額によっては支払い期間が長期にわたる可能性もあります。
利用する目的等によっては仕方がない場合もありますが、なるべく使いすぎないように気をつけることも大切です。
２．返済負担が小さいので、元金が中々減らない
リボ払いは「支払い金額が比較的低い」というメリットがあります。
毎月の支払い金額が低いので無理な返済計画を立てずに済みますし、生活にも支障が出にくいです。
しかし、比較的低めの支払い金額であるため、元金が中々減らないというデメリットがあります。
ここで勘違いしないでほしいのは「元金が全く減らないわけではない」ということです。
「リボ払いは返済が終わらない」と過剰な反応もありますが
多くの理由は「繰り返し利用している」からであって、利用せずに返していけば確実に減っていきます。
リボ払いは元利型と元金型がありますが、元金が中々減らないと言われているのは、主に元利型になります。
元金型は、一定額の元金と利息を支払うタイプなので、元金もしっかりと減っていくのが分かります。
元金が減らないことに対しての対処法は【3番のトータルで考えると返済額が大きくなる】で合わせて紹介します。
３．支払い総額が大きくなる
リボ払いは一定の支払い金額なので、利用した金額などによって返済が長期にわたることもあります。
その間、利息（手数料）もかかるので、最終的に支払い総額が大きくなってしまうデメリットがあります。
なるべく支払い総額を小さくしたい方は、毎月の支払い金額に加えて「追加返済」を行うとよいでしょう。
一定額を支払い続けるより、支払い総額の負担を減らすことができます。
これは【2番の返済負担が小さいので、元金が中々減らない】でも共通して言えることです。
追加返済の方法は、業者によって様々です。
・カードを使ってATMから返済する
・指定口座へ振込にて返済する
・次回返済分のみ増額返済依頼をする
対応は会社によって異なるので、公式ページで確認したり、お問い合わせから連絡して確認してみるといいでしょう。
リボ払いまとめ
リボ払いについて紹介しました。
「リボ払いは危ない」と言われていますが、種類や仕組みを理解した上で利用すれば、必ずしも危険ではないことをわかっていただけたと思います。
・一定の金額で負担もそこまで大きくならない返済方法
・毎月のやりくりがやり易くなる
この点はリボ払いの大きな特徴です。
ただし、無計画に利用すると多くの人が言う「リボ払いは危ない」を実感してしまうことになるので、利用する場合はしっかり計画を立てて活用するようにしましょう。
