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セーフティネット保証5号の対象業種と認定|2026年10〜12月は526業種・保証料は一般保証と何が違うか

最終更新日:

この記事の要点

  • 5号の対象は、中小企業庁が3か月ごとに指定する業種です。令和8年10月1日〜12月31日の指定は526業種で、前期(583業種)から107業種が外れ50業種が加わりました。旅館・日本料理店・ドラッグストアなどは今期の一覧にありません。
  • 売上要件は「最近3か月が前年同期より5%以上減少」で、4号などの20%より低めです。保証割合は80%で1〜4号・6号の100%とは扱いが違います。
  • 東京信用保証協会の料率表では、5号の保証料は借入2,000万円・60回返済で374,000円です。一般保証は借入が500万円を超えると、料率区分1〜7なら5号が安く、区分8・9なら一般保証が安いという結果でした。

自分の業種が載っているかは大分類別の件数と入れ替わり、保証料の差は料率区分ごとの比較からどうぞ。

セーフティネット保証5号は、業況が全国的に悪化している指定業種の中小企業が、市区町村長の認定を受けて信用保証協会の保証付き融資を申し込める制度です。
一般保証とは別に保証枠が付きます。売上要件は前年同期比5%以上の減少です。
認定を受けても融資が決まるわけではなく、金融機関と保証協会の審査は別に行われます。

ここでは条件の一般論よりも号ごとの違い・今期の指定業種の入れ替わり・認定窓口の運用差・保証料の金額に絞り、中小企業庁・東京信用保証協会・各市の公式資料から整理しました。
保証協会そのものの仕組みは信用保証協会で扱っています。

5号は他の号と何が違うか

セーフティネット保証は中小企業信用保険法2条5項の1号から8号までの総称で、5号は「需要の著しい減少などが生じていると経済産業大臣が指定した業種」が対象です。
売上の減少率・保証割合・保証料率は号ごとに違います。

号 対象の事情 売上などの要件 保証割合 保証料率(東京)
1号 大型倒産による連鎖倒産の防止 倒産事業者に50万円以上の売掛金債権等がある(または取引規模が20%以上) 100% 0.40〜0.80%
2号 取引先の事業活動の制限 取引依存度20%以上で売上が減少(中企庁は減少率を10%以上に緩和中と注記) 100% 0.40〜0.80%
3号・4号 事故・自然災害などの突発的な災害 最近1か月の売上が前年同月比20%以上減少で、その後2か月を含む3か月も20%以上減少の見込み 100% 0.40〜0.80%
5号 全国的に業況が悪化している指定業種 最近3か月の売上が前年同期比5%以上減少 80% 0.34〜0.68%
6号 取引金融機関の破綻 破綻金融機関から借入の返済を含む資金調達が必要 100% 0.40〜0.80%
7号・8号 金融機関の合理化に伴う取引調整/RCCへの債権譲渡 借入の減少などが生じている 80% 0.34〜0.68%

※ 前提:保証料率は東京信用保証協会の料率表(2026年6月23日更新)で、借入が500万円以下・500万円超1,000万円以下・1,000万円超の順に、5号等は0.34%・0.60%・0.68%、1〜4号・6号は0.40%・0.70%・0.80%です。保証割合は同協会の案内で、1〜4号・6号が責任共有制度の対象外(100%)、5号・7号・8号が対象(80%)。
根拠:中小企業庁「セーフティネット保証制度」と各号のページ、東京信用保証協会「信用保証料率の体系」、同「経営の安定に支障が生じている方へ」。

4号と同じ「100%保証」と書いた記事は、5号には当てはまりません。
保証協会は融資の80%を保証し、残りの20%は金融機関が負う仕組みです。
中小企業庁は保証料率を「おおむね1%以内で各協会が定める」としているため、他の協会の料率は東京と異なることがあります。

対象業種が入れ替わるイメージ

いまの指定は526業種:前期から何が入れ替わったか

5号の対象業種は、日本標準産業分類(令和5年7月改定)の4桁の細分類番号で指定されます。
指定期間は認定を申請できる期間のことで、一覧は3か月ごとに差し替えられます。
令和8年10月1日〜12月31日の一覧には526の細分類番号があり、前期(7月1日〜9月30日)の583から入れ替わりました。

日本標準産業分類の大分類 今期の指定 前期から外れた 前期から加わった
製造業 284 50 21
卸売業 45 10 4
小売業 36 9 5
建設業 27 11 9
生活関連サービス業・娯楽業 27 6 0
運輸業・郵便業 22 3 1
宿泊業・飲食サービス業 3 8 0
鉱業 20 3 1
その他(農林漁業・情報通信・不動産・医療福祉・教育など) 62 7 9
合計 526 107 50

※ 当サイトの集計(検算:2026年10月11日)。中小企業庁の指定業種一覧PDF2期分の細分類番号を突き合わせ、上2桁(中分類)の範囲で大分類に振り分けました。前期583−外れ107+加わり50=526で一致しています。
根拠:5号の指定業種一覧(令和8年10月1日〜12月31日)、同(令和8年7月1日〜9月30日)。

宿泊業・飲食サービス業で今期も指定されているのは、酒場・ビヤホール・バー・キャバレー・ナイトクラブ・喫茶店の3つだけです。
前期にあった旅館・ホテル・日本料理店・すし店などは外れました。
同じくドラッグストア・自動車(新車)小売業・大工工事業・塗装工事業なども今期の一覧にありません。
旧い解説を見て「飲食店や宿泊業は対象」と考えると、申請の段階で対象外になります。

自分の業種を調べる手順は、中小企業庁の案内どおり3段階です。

  1. 実際の事業の内容から、日本標準産業分類の4桁の細分類番号を特定する(e-Statの分類検索で調べられます)
  2. 今期の一覧にその番号があるかを探す
  3. 業種名に「〜に限る」「〜を除く」とあれば、その範囲に事業が入るかを読む

複数の事業を営むときは、指定業種の売上が全体の5%以上あるかも要件に入ります(次の章)。
1月以降の一覧は、中小企業庁の5号のページで公表されます。

売上5%減は、何を何か月と比べるか

基本の要件(中企庁の区分では「イ」の①)は、指定事業のみを営む場合に企業全体の最近3か月の売上高が前年同期より5%以上減っていることです。
「最近3か月」は、横浜市の案内で申請月の前月または前々月までの3か月とされています。

申請する月 最近3か月(前月まで) 最近3か月(前々月まで)
2026年10月 7〜9月(前年同期は2025年7〜9月) 6〜8月(同6〜8月)
2026年11月 8〜10月 7〜9月
2026年12月 9〜11月 8〜10月

※ 当サイトの整理(検算:2026年10月11日)。月の決め方は横浜市・札幌市の案内に基づきます。申請は指定期間の終わり(12月31日)までに市区町村へ行う必要があります(大阪市の案内)。

減少率は(前年同期の売上−最近3か月の売上)÷前年同期の売上で計算します。中小企業庁の資料の例では、1,000万円が950万円になるとちょうど5%で要件を満たします。
960万円なら4.0%で満たさず、940万円なら6.0%です。
月商300万円の店なら前年同期の3か月合計は900万円で、855万円まで落ちると5.0%、856万円では4.9%にとどまります。

  • 指定事業と他の事業を兼ねる場合:指定事業の売上が全体の5%以上を占め、全体と指定事業の両方が5%以上減っていることが必要です。例は売上全体1,000万円のうち指定事業が200万円(20%)です。
  • 創業から日が浅い場合:前年の売上を比べられないときは、最近1か月の売上を直前3か月の月平均と比べて5%以上の減少が基準になります(横浜市・札幌市は業歴1年3か月未満の事業者に使うと案内)。
  • 売上以外の基準:原油などの仕入価格が20%以上上がった場合と、売上高営業利益率が前年同期比20%以上下がった場合にも認定の枠があります。

根拠:中小企業庁「5号に係る中小企業者の認定の概要」(令和6年12月1日以降の認定申請分の取扱い)、同5号のページ。

認定の窓口は自治体ごとに運用が違う

認定を出すのは、法人なら登記上の住所地または事業の実体がある事業所の市区町村(個人事業主は事業所の所在地)です。
国の資料は「窓口に認定申請書を提出する」とだけ書いています。予約の要否・代理申請・添付書類は市ごとに違います。

大阪市 札幌市 横浜市
金融機関の代理申請 できない(郵送申請も不可) 可能 イ・ロは可能。ハ(利益率)は本人が窓口へ
申請の方法 予約制の窓口。「イの1」のみ行政オンラインシステムでも可 金融機関と相談のうえ手続き 窓口は要予約で当日受付なし。イの①②はインターネット申請も可
添付書類の特記 令和8年10月申請分から新様式と業種確認表が必要 試算表や売上台帳など数値の根拠資料が必須(令和6年12月1日から) 履歴事項全部証明書は発行3か月以内でネット謄本は不可。申請書は2枚
認定書が出るまで 不備がなければ窓口で即日。オンラインは申請から5開庁日程度 公式ページに記載なし 公式ページに記載なし

根拠:大阪市「セーフティネット保証5号の認定申請について」(2026年10月1日付)、札幌市「第5号」(同日更新)、横浜市「5号認定」(2026年9月17日更新)。他の市区町村は各市の案内で確かめる必要があります。

共通して求められるのは、売上を月ごとに確認できる資料(月別の試算表か売上台帳)と事業の実在を示す資料(法人は登記事項証明書/個人は確定申告書)です。
利益率の基準(ハ)では、税理士または公認会計士が確認した試算表を求める市があります。
自社の市区町村のページで様式と窓口の予約方法を先に見ておくと、年末の混雑で申請が間に合わない事態を避けられます(大阪市は指定期間の終わりが近づくと窓口が混むと案内しています)。

保証料は一般保証より安いのか

東京信用保証協会はセーフティネット保証の料率を「政策的に一律で低く設定」としたうえで経営状況の良好な事業者は一般保証のほうが料率が低くなる場合もあると案内しています。
どの水準から逆転するかを、同協会の料率表で比べました。一般保証の料率は決算書をもとに決まる9つの区分で変わります(区分1が最も高く区分9が最も低い)。

保証付融資の合計額 5号 一般保証(無担保)で5号より料率が低い区分
500万円以下 0.34% 区分9のみ(0.30%)
500万円超1,000万円以下 0.60% 区分8(0.49%)と区分9(0.35%)
1,000万円超 0.68% 区分8(0.60%)と区分9(0.45%)

※ 前提:東京信用保証協会の責任共有保証料率表(2026年6月23日更新)。1,000万円超は有担保でも同じ結果で、区分8(0.50%)と区分9(0.35%)が5号の0.68%より低くなります。表の段は新規の借入額ではなく「一企業に係る保証付融資合計額」で決まります。
根拠:東京信用保証協会「信用保証料率の体系」。

5号が安いのは、500万円以下で区分1〜8、500万円を超える場合は区分1〜7です。
差を金額にしたのが次の表です。

2,000万円・60回返済 料率 保証料 5号との差
5号 0.68% 374,000円 ―
一般保証 区分1 1.90% 1,045,000円 +671,000円
一般保証 区分3 1.55% 852,500円 +478,500円
一般保証 区分5 1.15% 632,500円 +258,500円
一般保証 区分7 0.80% 440,000円 +66,000円
一般保証 区分8 0.60% 330,000円 −44,000円
一般保証 区分9 0.45% 247,500円 −126,500円

※ 当サイトの試算(検算:2026年10月11日)。前提:既存の保証付融資なし・無担保・毎月の均等返済で60回・据置なし。計算式は東京信用保証協会の「貸付金額×保証料率×保証期間(月数)/12×分割係数(円未満切捨て)」で、25回以上の均等分割の係数は0.55。保証料は融資の実行時に支払うのが原則です。
根拠:東京信用保証協会「信用保証料の計算例」。

500万円を同じ条件で借りると、5号は46,750円で、一般保証の区分5(0.77%)は105,875円です。差は59,125円になります。
料率区分は決算の内容で決まるため、自分の区分は保証協会か金融機関に聞かないと分かりません。
東京信用保証協会は、目安の照会に直近2期分の確定申告書(決算書)を求めています。
なお1〜4号・6号の料率(0.40〜0.80%)は5号より高く、保証割合が100%である分が上乗せされた形です。
金利は保証料とは別に金融機関が決めます。総額の比べ方は日本政策金融公庫の融資と並べて考えると見えやすくなります。

別枠の保証枠のイメージ

保証枠は別枠:合計いくらか、認定書は30日

経営安定関連保証は、法律(中小企業信用保険法12条)で一般保証とは別に保険の枠が数えられます。
中小企業庁の案内にある限度額を足すと、次のとおりです。

保証の種類 一般保証の限度額 別枠 合計(最大)
普通保証 2億円 2億円 4億円
無担保保証 8,000万円 8,000万円 1億6,000万円
無担保無保証人保証 2,000万円 2,000万円 4,000万円

※ 当サイトの足し算(検算:2026年10月11日)。限度額の「以内」はあくまで上限で、実際の保証額は審査で決まります。6号の普通保証の別枠だけは3億円以内です。
根拠:中小企業庁「セーフティネット保証制度」、e-Gov法令検索「中小企業信用保険法」12条。

認定のあとの流れは、認定書を持って金融機関か保証協会に融資を申し込む順です。
認定書の有効期間は30日で、東京信用保証協会は期間内に申し込まないと再交付が必要になると案内し、大阪市は期限切れを再発行ではなく再手続としています。
そのため、大阪市は認定申請の前に取引先の金融機関へ融資の相談をするよう案内しています。
銀行に融資を断られた場合の動き方は銀行に融資を断られたとき、赤字決算での選択肢は赤字決算でも融資を受けられるかにまとめています。

よくある質問

セーフティネット保証5号の対象業種は、どこで調べますか

中小企業庁の5号のページに指定業種の一覧が3か月ごとに載ります。令和8年10月1日〜12月31日の一覧は526業種で、日本標準産業分類の4桁の細分類番号で確かめます。「〜に限る」「〜を除く」とある業種は、その範囲の事業だけが対象です。

認定を受ければ、必ず融資を受けられますか

受けられるとは限りません。市区町村の認定は保証付き融資を申し込む資格にあたり、そのあとに信用保証協会または金融機関の審査があります。中小企業庁も、審査の結果で希望に沿えない場合があると案内しています。

売上が何%減ると、5号の認定を申請できますか

基本は最近3か月の売上が前年同期より5%以上減っていることです。創業から日が浅い場合は最近1か月と直前3か月の月平均を比べます。原油などの仕入価格が上がった場合や営業利益率が前年同期比で20%以上下がった場合にも認定の枠があります。

金融機関が認定申請を代わりにしてくれますか

市区町村によって違います。札幌市は金融機関による代理申請を可能とし横浜市はイとロの基準で代行申請ができます。大阪市は金融機関による代理申請も郵送申請も認めていません。自社の所在地の市区町村の案内を読んで決めます。

まとめ

  • 5号の対象は3か月ごとに指定される業種。令和8年10月1日〜12月31日は526業種で、前期から107業種が外れ50業種が加わった。宿泊・飲食で残るのは酒場・バー・喫茶店の3つ
  • 売上要件は最近3か月が前年同期比5%以上の減少。保証割合は80%で、1〜4号・6号の100%とは違う
  • 認定の窓口は自治体で運用が違う。代理申請は札幌市は可・大阪市は不可、横浜市は基準による
  • 東京信用保証協会の料率では、5号の保証料は一般保証の料率区分1〜7(500万円超)より低く、区分8・9より高い
  • 保証枠は一般保証と別に付き、普通保証は最大4億円。認定書の有効期間は30日なので、融資の相談を先に済ませる

この記事の調べ方

  • 検索結果の上位(対象業種・必要書類・一般保証との違いの3語)に出る中小企業庁と市区町村のページを読み、国の資料と自治体の運用が分かれる点を探しました。
  • 制度の条件は中小企業庁の各号ページと認定の概要PDF、法令は中小企業信用保険法(e-Gov)の原文で確かめました。
  • 指定業種は、中小企業庁の一覧PDF2期分の細分類番号を取り出して突き合わせ、件数と入れ替わりを数えました。
  • 保証料は東京信用保証協会の料率表と計算式から再計算しました。他の協会の料率は未確認のため、表の数字は東京の場合です。

このページについて

本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、個別の融資・税務・法律に関する助言ではありません。
認定の可否は市区町村が、保証と融資の可否は信用保証協会と金融機関が判断します。指定業種・条件・料率は変更されることがあるため、申請の前に各機関の最新の案内を確かめてください。
記載した計算例は説明のための試算です。

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