「利用限度額いっぱいになってしまった」
「もう少し必要なんだけど増額と新規契約どっちがいいの?」
こんな声をよく耳にします。
結論からいうと増額の方がオススメはできます。
新規で契約するよりもメリット部分が大きいからです。
しかし中には新規契約の方がオススメとなる人もいます。
ですから今回は増額と新規契約、それぞれのメリットやオススメとなる人について紹介したいと思います。
増額の方が良い理由
増額の方が良い理由は、契約内容が利用者にとって有利になる可能性があるからです。
詳しくは後ほど【増額を選択するメリット】で紹介しますが、増額をすることで金利が下がったり、毎月の返済負担を減らせる可能性があります。
増額でも新規契約でも借入が増えるのは同じです。
そうなると「利息」や「毎月の返済額」も増えるので、同時に返済のことも考える必要があるのです。
この点を考えるとやはり増額の方が良いと思います。
それでは増額を選択するメリットを確認していきましょう。
増額を選択するメリット
増額を選択するメリットは色々とありますが、大きなメリットとして次の3つがあります。
・金利引き下げの可能性
・毎月の返済負担が小さい
・毎月の返済を1社で管理できる
それぞれの内容を確認していきましょう。
金利引き下げの可能性
増額の場合は金利が下がる可能性があります。
金利が下がると、その分利息負担が小さくなるので大きなメリットになります。
そもそも金利というのは、法律(利息制限法)によって上限金利が決まっているのです。
しかも「借入金額が高額になるにつれて金利は下がっていく」という特徴があります。
詳細は以下の通りです。
借入金額 | 上限金利 |
10万円未満 | 年20% |
10万円以上100万円未満 | 年18% |
100万円以上のとき | 年15% |
借入金額については、各業者ごとの金額となります。
(例1)A社とB社に50万円ずつの借入
この場合は、A社もB社も「10万円以上100万円未満」の貸付を行っているので、上限金利は「年18%」となります。
(例2)A社から100万円を借入
この場合は、A社から借入金額が「100万円以上のとき」に該当するので、上限金利は「年15%」になります。
他社で新規契約をした場合は(例1)に該当する可能性が高いです。
ですが増額を選択した場合は(例2)に該当する可能性が高く、上限金利が引き下げとなる可能性があります。
金利が下がるとどれ位の違いが出るのか、30日間の利息をもとにざっくり紹介すると
(例1)の場合
A社とB社にそれぞれ「7,397円」の利息を支払うことになります。
つまり30日間のトータルの利息は「14,794円」です。
(例2)の場合
A社に「12,328円」の利息を支払うことになります。
(例1)と(例2)の差額は「2,466円」となります。
一括返済をするのでしたら、そこまで気にする金額ではありません。
しかしある程度の期間を要する場合は、大きな差額が生じるわけです。
仮に完済するまで4年かかるとしたら、差額は「60,000円以上」になります。
ですから金利(利息)で考えた場合は、増額の方が良いと思います。
毎月の返済負担が小さい
新規契約して複数で借入するより、増額の方が毎月の返済負担が小さくなる可能性があります。
特に借入金額が高額である場合は可能性が高まります。
わかりやすく説明するために、以下の3社の返済金額をもとに紹介します。
上記3社の返済額ですが、50万円借入でともに13,000円が最少返済額となります。
仮に3社で50万円ずつ、計150万円の借入をすると毎月39,000円の返済が必要になります。
しかし150万円をいずれかの1社で借入した場合は、3社とも毎月39,000円以下の返済で済みます。
- プロミスで150万円借入をした場合は「30,000円」
- アイフルで150万円借入をした場合は「31,000円」
- SMBCモビットで150万円を借入した場合は「38,000円」
各社で違いはあるものの、複数社より1社で借りた方が負担は小さいことがわかると思います。
毎月の返済負担が小さいと、無理な返済計画をしなくても済みます。
ですからこの点も増額を選択するメリットになると思います。
毎月の返済を1社で管理できる
毎月の返済を1社で管理できるのもメリットになると思います。
新規契約すると借入先が増えるので、同時に返済先も増えることになります。
返済日が同じ日ならまだ管理もしやすいですが、
・A社の返済日は月末
・B社の返済日は10日
とバラつきがあると管理が面倒になりがちですし、うっかり忘れてしまって返済が遅れてしまうリスクもあります。
この点を考えるとやはり増額の方がオススメできると思います。
増額を選択した場合のデメリット
増額を選択した場合のデメリットも確認していきましょう。
・収入証明書類が必要になる可能性が高い
・再審査があり時間がかかることもある
・利用限度額が引き下げられる可能性がある
上記3点について紹介していきます。
収入証明書類が必要になる可能性が高い
収入証明書類は、利用限度額や他社での借入状況によって必要となります。
・1社から50万円を超える借入をする場合
・複数社の借入が合計100万円を超える場合
※上記に該当しない場合でも返済能力を調査する為に提出を求められる場合があります。
ある貸金業者から既に30万円の借入があるとしましょう。
30万円の借入を60万円に増額する場合は、「1社から50万円を超える借入」に該当するので収入証明書類が必要となります。
しかし他社で新たに30万円を借入する場合は、A社とB社にそれぞれ30万円の借入なので、「1社から50万円を超える借入」や「複数社の借入が合計100万円を超える」に該当しないので収入証明書類は不要となります。
収入証明書類がお手元にある場合は問題ないですが、中には手元になく用意しなくてはいけない人もいるでしょう。
そうなると手間が増えてしまうので、この点はデメリットになると思います。
再審査があり時間がかかることもある
増額申込をすると再審査が行われますが、利用しているカードローンによって時間がかかることもあります。
新規申込の場合、「最短30分(プロミスは最短3分)」で審査が完了する「プロミス」や「SMBCモビット」などの大手消費者金融もありますから、早急にお金を必要とする場合は新規の方が早い可能性もあります。
但し、最短の審査時間も確実なものではありません。お申込み時間や審査等によりご希望に添えない場合もありますので、必要になりそうな時は余裕を持って申し込むのがいいでしょう。
利用限度額が引き下げられる可能性がある
増額において一番のデメリットは「利用限度額の引き下げ」です。
前述したとおり増額にも審査があります。
ですから
・転職した直後
・大幅に年収が下がっている
・直近で返済を滞ってしまった
というようなマイナス要素がある場合は、利用限度額の引き下げがあるかもしれません。
転職はあまり関係がないように感じますが、勤続年数は審査のうえで重要なポイントになります。
逆に
・年収があがっている
・繰り返し使っているが毎回完済している
というような場合はプラスに働き、増額審査も通過する可能性が高いでしょう。
新規契約の方がオススメなケース
増額の方が良い理由を紹介してきました。
しかし中には新規契約の方がオススメなケースもあります。
・無利息期間を有効活用したい
・収入証明書類が手元にない
・審査スピードを重視したい
・利用限度額の引き下げを避けたい
それぞれの内容を確認していきましょう。
無利息期間を有効活用したい
消費者金融の無利息期間を有効活用したい方もいるでしょう。
そういった方は増額よりも新規契約が良いと思います。
無利息期間とは、主に初めての利用者に対して、一定期間無利息で融資してくれるサービスです。
全ての消費者金融で利用できるわけじゃないですが、通常よりお得に利用することができます。
増額の場合は金利引き下げの可能性はありますが、早期返済できる場合は無利息期間を有効活用した方がお得に借入ができる可能性があります。
収入証明書類が手元にない
前述したように、増額の場合は収入証明書類が必要になる可能性が高いです。
一方で新規契約の場合は、金額次第で収入証明書類は不要となることもあります。
そのため、収入証明書類が手元になかったり、用意するのが面倒だという人は新規契約の方が良いと思います。
ただし、新規契約でも「50万円を超える借入」や「他社との合計額が100万円を超える場合」は収入証明書類が必須となります。
審査スピードを重視したい
新規申込でも審査はありますが、増額より早く済む可能性が高いです。
増額の場合は、利用しているカードローンによって増額審査に数日(長いところは1週間~)かかることもあります。
ですから早急にお金が必要な場合は、最短30分で審査が完了する「プロミス」や「SMBCモビット」などを選択するのもひとつの手段だと思います。
利用限度額の引き下げを避けたい
利用限度額の引き下げリスクを避けたい場合は、新規を選択するのも一つの手段です。
新規ですから、申込時点で利用限度額はありません。
つまり、0円のままか、借入できるかの二択であって、マイナス要素はありません。
ですから不安がある場合は新規契約を検討するとよいでしょう。
ただし、短期間で複数の申込を行うと「申込ブラック」になってしまう可能性があります。
一度申込ブラックになってしまうと一定の期間は審査に通りづらくなってしまうので、マイナス要素がないからといってむやみに申込はしないようにしましょう。
まとめ
増額と新規契約、それぞれのメリットなどを紹介しました。
今ある利用限度額では足りない場合は、基本的には一度増額を検討することをオススメします。
・金利の引き下げ
・返済負担が減る可能性
などのメリットもあります。
特に借入金額が大きく返済にある程度時間がかかる方は、増額の方が最終的にお得に利用できる可能性が高いです。
しかし先ほど紹介したように、新規で契約する良さもあります。
ですから借入金額やご自身の状況等を総合的に判断して、最終的には決めるのがよいでしょう。