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要点まとめ
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もとになるのが「経営者保証に関するガイドライン」です。
法的拘束力はありませんが、金融機関が自発的に尊重し遵守することを期待された準則です。ガイドラインは3つの経営状況を求めています。 -
2023年4月以降、金融機関が個人保証を求める場合は
「どの部分が十分ではないために保証が必要なのか」「どのような改善を図れば変更・解除の可能性が高まるか」を個別具体的に説明し、記録する
運用が求められています。この2つを聞くのが交渉の最初の一歩です。 -
経営者保証に依存しない融資の割合は金融庁の公表値で2015年度12.2%から2025年度55.7%へ上がりました。
外れなかったときも保証料の上乗せで外す制度などの選択肢が残っています。
経営者保証とは会社の借入について、社長個人が連帯保証人になることです。
会社が返せなくなれば社長個人の財産から返すことになります。
この保証が重荷になって思い切った投資ができない、後継者が事業承継を断る、ということが実際に起きています。
そこで国と金融機関団体は経営者保証に依存しない融資慣行の確立を進めてきました。
ここでは何を満たせば外れる可能性があるのかを公表資料に沿って整理します。そのうえで決算書のどこを直し、どの順番で交渉するかまで具体的に書きます。
経営者保証に関するガイドラインとは
「経営者保証に関するガイドライン」は、平成25年(2013年)12月に経営者保証に関するガイドライン研究会が公表した準則です。
研究会は行政当局の関与の下で日本商工会議所と全国銀行協会が共同で設置したものです。
ガイドラインの位置づけ
- 中小企業団体と金融機関団体の共通の自主的自律的な準則
- 法的拘束力はない。ただし、主たる債務者・保証人・対象債権者によって自発的に尊重され遵守されることが期待されている
- 保証を外すかどうかの最終的な判断は金融機関にある
「要件を満たせば必ず外れる」制度ではありません。
かといって金融機関が理由も説明せずに保証を求め続けることも想定されていません。交渉はこの非対称を前提に組み立てます。
適用対象は、主たる債務者が中小企業で保証人がその経営者個人であること、
双方が弁済について誠実であり、請求に応じて財産状況等を適時適切に開示していること、反社会的勢力ではないこと、
のすべてを満たす保証契約です(第3項)。資料の提出を渋っている会社は、この段階で対象から外れます。

3要件を自社の決算書で点検する
ガイドライン第4項(1)は、保証なしで資金を調達したいならまず次のような経営状況であることを求めています。
| 要件 | ガイドラインの見出し | ひとことで言うと |
|---|---|---|
| ① | 法人と経営者との関係の明確な区分・分離 | 会社と社長の財布を分ける |
| ② | 財務基盤の強化 | 会社だけの力で返せる状態に |
| ③ | 財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保 | 数字を正しくつかみ先に出す |
金融機関が実際に見る5つの項目
ここからが実務です。ガイドライン第4項(2)は金融機関の側が経営者保証を求めない可能性を検討するときに
将来にわたって充足すると見込まれるかを確かめる項目として次の5つを挙げています。
| ガイドラインの記載 | 自社で確認する場所 | |
|---|---|---|
| イ) | 法人と経営者個人の資産・経理が明確に分離されている | 貸借対照表の役員貸付金・立替金・仮払金/会社名義でない事業用資産/私的支出の混入 |
| ロ) | 法人と経営者の間の資金のやりとりが、社会通念上適切な範囲を超えない | 役員報酬・賞与・配当の水準/社長所有不動産の地代家賃が近隣相場から離れていないか |
| ハ) | 法人のみの資産・収益力で借入返済が可能と判断し得る | 純資産がプラスか/営業利益+減価償却費が年間返済額を上回るか/債務償還年数 |
| ニ) | 法人から適時適切に財務情報等が提供されている | 試算表を毎月出せているか/決算書一式・資金繰り表を求めに応じて出しているか |
| ホ) | 経営者等から十分な物的担保の提供がある | 不動産などで保全されている部分があるか |
5項目は総合的に判断する中で検討するものとされており、すべてを満たすことが解除の条件だと定められているわけではありません。
いちばん多くつまずくのは「役員貸付金」
実務でまず問題になるのは貸借対照表に残っている役員貸付金です。社長個人への貸付が残っているとイ)とロ)の両方で引っかかります。
信用保証協会や日本政策金融公庫の経営者保証を不要とする制度でも「代表者への貸付金等がないこと」が要件になっています(後述)。避けて通れない項目です。
決算書の読み方に不安があれば決算書の読み方と自己資本比率を、
ハ)の判断には営業キャッシュフローの記事が役に立ちます。
またガイドラインは①の整備・運用の状況について外部専門家(公認会計士、税理士等)による検証を実施し、結果を金融機関に開示することが望ましいとしています。
無保証融資はどこまで広がったか
金融庁は民間金融機関でのガイドライン等の活用実績を公表しています。以下は2026年9月時点で出ている数字です。
| 年度 | 新規融資件数に占める 経営者保証に依存しない融資の割合 |
経営者保証に依存しない融資の件数 |
|---|---|---|
| 2015年度 | 12.2% | 44万件 |
| 2019年度 | 21.6% | 69万件 |
| 2022年度 | 33.9% | 83万件 |
| 2023年度 | 47.6% | 117万件 |
| 2024年度 | 52.9% | 123万件 |
| 2025年度 | 55.7% | 122万件 |
集計対象は主要行等・その他銀行・地域銀行・信用金庫・信用組合の計529機関。
「経営者保証に依存しない融資」は無保証融資と、代替的な融資手法(停止条件付・解除条件付保証契約、ABL)を使った融資の合計です。
2015年度は8件に1件でしたが、2025年度は半分を超えました。
同じ資料によると「経営者保証に依存しない融資」と「有保証融資のうち適切な説明を行い記録した融資」の合計が新規融資件数の99.9%(2025年度)に達しています。
つまり保証を求められた場合でも、理由の説明を受けているはずだという前提があるわけです。説明がなかったなら、そこが交渉の糸口になります。
既存の保証が解除された件数
すでに結んでいる保証契約が解除された件数は2024年度81,948件、2025年度63,732件。
年に数万件の単位で既存の保証が外れています。「新規なら外れるが既存は無理」という話ではありません。
件数は金融庁が公表した上半期・下半期の値を合算したものです。
2022年末の改革プログラムで何が変わったか
2022年12月23日に経済産業省・金融庁・財務省が「経営者保証改革プログラム」をまとめました。
対象は①スタートアップ・創業 ②民間金融機関による融資 ③信用保証付融資 ④中小企業のガバナンスの4分野です。
説明の義務化と記録(2023年4月〜)
経営者の実務にいちばん影響する変化はここです。監督指針が改正され、金融機関が経営者等と個人保証契約を締結する場合は
事業者・保証人に次の2点を個別具体的に説明し、その結果等を記録することが求められるようになりました。
この2つを聞くところから始めてください
1. どの部分が十分ではないために保証契約が必要となるのか
2. どのような改善を図れば保証契約の変更・解除の可能性が高まるか
この2点は金融機関が説明することとされている内容そのものです。
漠然と「保証を外してほしい」と頼むよりこの2つを質問するほうが話が具体的に進みます。
金融機関には説明した結果等を記録した件数を金融庁に報告することも求められています。
記録件数の金融庁への報告は2023年9月期実績報告分からです。改革プログラムでは金融庁に経営者保証専用相談窓口を設け、「金融機関から経営者保証に関する適切な説明がない」といった相談を受け付けること(2023年4月〜)も決まっています。
その他の主な施策
- 創業から5年以内の者を対象にした、経営者保証を徴求しない信用保証制度の創設(保証割合100%・保証上限額3,500万円・無担保)【23年3月制度開始】
- 保証料の上乗せ負担により経営者保証の解除を選択できる信用保証制度の創設、およびABLに対する信用保証制度での経営者保証の徴求の廃止【24年4月〜】
いまの取扱いは取引金融機関か各信用保証協会でご確認ください。

既存の保証を外す交渉の順序
ガイドライン第6項(1)によると経営の改善が図られたこと等により、事業者・保証人から既存の保証契約の解除等の申入れがあった場合、
金融機関は第4項(2)に即して改めて真摯かつ柔軟に検討し、その検討結果を丁寧かつ具体的に説明することになっています。
裏を返せば申し入れないと検討は始まりません。
外すまでの5ステップ
- 1|現状を聞く。「どの部分が十分ではないために保証が必要なのか」「どのような改善を図れば変更・解除の可能性が高まるか」を質問し、回答を書面やメールで残す
- 2|分離を先に片づける。役員貸付金の解消、社長個人資産の賃料の適正化、私的支出の切り離し。自助努力で動かせる
- 3|情報開示を習慣にする。月次試算表と資金繰り表を定期的に提出する。提出の実績がニ)の材料になる
- 4|決算を1期通す。純資産がプラス、営業利益+減価償却費が年間返済額を上回ることを確認して改めて申し入れる
- 5|新規・借換のタイミングで出す。既存契約の途中よりも、新規融資・借換え・条件変更のときのほうが見直しやすい
手順は一例です。対応は金融機関によって違うことがあります。
代替手段を提案されたときの考え方
ガイドライン第4項(2)は金融機関に経営者保証の機能を代替する融資手法の充実を求めています。
停止条件付保証契約(特約条項に抵触しない限り保証債務の効力が発生しない)、
解除条件付保証契約(特約条項を充足する場合は保証債務が効力を失う)、ABL、金利の一定の上乗せの4つです。
金利を上げる案が出てきたら上乗せ分が年いくらになるかを計算して比べるのが先です(信用保証協会付融資の記事で実質コストの考え方を整理しています)。
信用保証協会・公庫で経営者保証を不要とする制度
信用保証協会:要件を満たして外す
東京信用保証協会は平成30年4月1日から次の
金融機関連携型(金融機関がプロパー融資で経営者保証を不要とし担保保全もない場合で、直近決算期に債務超過でないかつ直近2期の減価償却前経常利益が連続して赤字でないほか、法人と経営者の一体性解消等を図っていること)、
財務要件型、担保充足型、その他の4類型に当てはまる法人について経営者保証を不要とする取扱いをしています。
既存の保証付融資も、該当すれば新規の保証付融資で借り換えて解除できるそうです。
取扱いは各都道府県の信用保証協会によって異なります。自社が使う協会に問い合わせてみてください。
保証料の上乗せで外す:事業者選択型経営者保証非提供制度
改革プログラムを受けて2024年3月15日から始まったのが
信用保証料率の上乗せを条件に、経営者保証を提供しないことを選択できる制度です。
東京信用保証協会では次のすべてに当てはまる法人が対象です。
- 過去2年間、決算書等を申込金融機関の求めに応じて提出していること
- 直近の決算で代表者への貸付金等がなく、役員報酬等が社会通念上適切な範囲を超えていないこと
- (1)直近の決算で債務超過でない、(2)直近2期連続で減価償却前経常利益が赤字でない の両方またはいずれかを満たすこと
- 上記の状態を保証申込日以降も継続的に充足する旨の誓約書の提出、および上乗せを条件に経営者保証を提供しないことを希望していること
上乗せ率は3の(1)(2)の両方を満たす場合は所定の保証料率に0.25%、
いずれか一方または法人の設立後2事業年度の決算がない場合は0.45%です(2026年9月時点)。
使える金額には上限があります。対象制度や上乗せ率は協会によって違う場合があります。
上乗せ分はいくらになるか(仮設例)
1,000万円を5年で借り、毎年200万円ずつ元金を返すと仮定した単純計算です。
| 年 | 年初の残高 | 0.25%上乗せ分 | 0.45%上乗せ分 |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 1,000万円 | 25,000円 | 45,000円 |
| 2年目 | 800万円 | 20,000円 | 36,000円 |
| 3年目 | 600万円 | 15,000円 | 27,000円 |
| 4年目 | 400万円 | 10,000円 | 18,000円 |
| 5年目 | 200万円 | 5,000円 | 9,000円 |
| 合計 | - | 75,000円 | 135,000円 |
※ 単純化した仮設例です。実際の信用保証料は保証期間・返済方法に応じた係数で計算され、料率も協会や制度で違います。正確な金額は金融機関か信用保証協会で確かめてください。
5年で7.5万円から13.5万円。これを払って個人保証を外すかどうかは経営判断です。
「外れないから諦める」の前に、いくら払えば外せるのかを一度計算してみる価値はあります。
日本政策金融公庫:経営者保証免除特例制度
日本政策金融公庫の国民生活事業には経営者保証免除特例制度があります。7つの要件のどれかを満たす法人が対象です。
代表的なのは税務申告を2期以上実施していて、
法人と代表者の一体性の解消が一定程度図られていること(事業上の必要が認められない法人から経営者への貸付金等がないこと)を公庫が確認でき、かつ
最近2期の減価償却前経常利益が2期連続して赤字でないまたは直近の決算期で債務超過となっていないのいずれかを満たす場合です。
利率は各種融資制度に定める利率がそのまま適用され、上乗せ利率はありません。
一部利用できない融資制度があります。審査の結果、希望に沿えない場合があります。
信用保証協会と公庫の要件は書きぶりがよく似ていて、「代表者への貸付金がない」「債務超過でない」「減価償却前経常利益が赤字でない」の3点が共通の関門と見て準備を進めるのが近道です。
事業承継のときの扱い
令和元年(2019年)12月、ガイドラインに「事業承継時に焦点を当てた特則」が加わりました(令和2年4月1日から適用)。
中心にあるのは二重徴求の原則禁止。二重徴求とは同一の金融債権に対して前経営者と後継者の双方から経営者保証を徴求している場合を指します。
特則が定めていること
- 原則として前経営者・後継者の双方から二重には保証を求めない(例外は相続確定までの一時的な場合など4類型に限られる)
- 後継者に当然に保証を引き継がせるのではなく、第4項(2)の要件の多くを満たしていない場合でも、保証を求めない対応ができないか真摯かつ柔軟に検討することが求められる
- 前経営者は実質的な経営権・支配権を保有しているといった特別の事情がない限りいわゆる第三者に該当する可能性があるため、保証契約の見直しの検討が求められる
実際の数字
| 代表者交代時の対応 | 2017年度 | 2025年度 |
|---|---|---|
| 二重徴求(旧経営者の保証を解除せず、新経営者とも保証契約) | 13.1% | 3.0% |
| 旧経営者の保証を解除し、新経営者とも保証契約 | 42.6% | 40.6% |
| 旧経営者の保証は解除しないが、新経営者とは締結しない | 34.0% | 39.7% |
| 保証なし(旧経営者を解除し、新経営者とも締結しない) | 10.3% | 16.7% |
二重徴求は13.1%から3.0%まで下がりました。
それでも「旧経営者の保証を解除し、新経営者とも保証契約」がまだ4割あります。
後継者が保証を引き継ぐ流れは、まだ残っているのが実情です。承継の前に要件を整えておく意味は大きいと思います。
事業承継特別保証制度
信用保証協会の事業承継特別保証は経営者保証が不要で、経営者保証ありの既存借入金も借換えにより無保証にできる制度です(限度額2億8,000万円)。
財務要件は資産超過、EBITDA有利子負債倍率(借入金・社債から現預金を引き、営業利益+減価償却費で割る)が10倍以内、
法人・個人の分離、返済緩和している借入金がないの4つです。
承継の予定時期など、財務要件以外の条件もあります。いまの取扱いは信用保証協会か金融機関で確かめてください。
外れないときの次の一手
申し入れても外れないことはあります。そのときに取れる手は次の3つです。
1. 専門家の費用に補助を使う
国の経営改善計画策定支援事業には経営者保証解除に取り組む場合の金融機関交渉費用という枠があります。
負担は3分の2、上限10万円で、対象は認定経営革新等支援機関である弁護士等です。
上限いっぱいになる費用を逆算すると15万円で、自己負担は5万円になります。
逆算した金額は当サイトによる仮設例です。申請には要件があり、中小企業活性化協議会への申込みが必要です。
2. 返済が苦しいなら、先に条件変更を相談する
保証を外す話と返済が回らない話は別の問題で、返済が重いなら保証の解除より先に
リスケジュール(条件変更)を相談するほうが現実的です。
ただ返済緩和中は、前述の事業承継特別保証のように制度側の要件から外れてしまうことがあります
(断られた場合の考え方は銀行に融資を断られたときで整理しています)。
3. 保証債務の整理はガイドラインで可能
ガイドラインは保証債務の整理についても定めています。外せないまま事業が行き詰まっても、打つ手がなくなるわけではありません。
- 手続は原則として準則型私的整理手続(中小企業活性化協議会による再生支援スキーム、事業再生ADR、特定調停など)を利用する
- 保証債務の弁済計画は原則5年以内
- 早期の事業再生等の着手に一定の経済合理性が認められる場合は一定期間の生計費に相当する額や華美でない自宅等を残存資産に含めることを検討することとされている
保証債務の整理はガイドライン第7項に定めがあります。
利用には、対象債権者にとっても経済的な合理性が期待できることなど複数の要件があります。
個別に使えるかどうかは弁護士等の専門家と取引金融機関に相談してください。
早さが肝心です。ガイドラインは早期に事業再生等に着手した決断を残存資産の判断材料に挙げています。
資金ショートの兆候が見えた時点で動くのが得策です。
よくある質問
3要件を満たせば経営者保証は必ず外れますか
外れるとは限りません。
ガイドラインは中小企業団体と金融機関団体の自主的自律的な準則で法的拘束力はないとされています。
金融機関は経営状況・資金使途・回収可能性等を総合的に判断する中で経営者保証を求めない可能性を検討することになっており、最後に決めるのは金融機関です。
ただ保証を求めるなら、どの部分が十分ではないのか、どう改善すれば解除の可能性が高まるかを説明しなければなりません。
すでに借りている融資の保証も外せますか
申し入れることができます。
ガイドライン第6項(1)では、経営の改善が図られたこと等で既存の保証契約の解除等の申入れがあれば
金融機関は改めて真摯かつ柔軟に検討し、結果を丁寧かつ具体的に説明することになっています。
金融庁の公表資料によると保証契約を解除した件数は2025年度で63,732件でした。
信用保証協会の保証付融資は借換えによって解除する方法が案内されている場合もあります。
保証を外すと金利は上がりますか
上がる場合があります。
ガイドラインは経営者保証の機能を代替する融資手法のひとつに「金利の一定の上乗せ」を挙げています。
信用保証協会の事業者選択型経営者保証非提供制度でも保証料率に0.25%または0.45%の上乗せが条件です(東京信用保証協会の場合)。
反対に日本政策金融公庫の経営者保証免除特例制度は上乗せ利率はありません。提示された条件で年いくら増えるのかを計算してから決めるのが確実です。
後継者に保証を引き継がせないことはできますか
特則により、原則として前経営者と後継者の双方から二重に保証を求めないこととされています。
金融機関は後継者に当然に保証を引き継がせるのではなく、事業承継への影響も考えて慎重に判断しなければなりません。
金融庁の公表値では代表者交代時に二重徴求となった割合は2017年度13.1%から2025年度3.0%へ下がりました。
ただ旧経営者の保証を解除しつつ新経営者と保証契約を結ぶケースは同年度で40.6%あります。承継前に要件を整えておくのが有効です。
まとめ
- ガイドラインは法的拘束力のない準則。最終判断は金融機関にある
- 求められるのは①法人と経営者の区分・分離 ②財務基盤の強化 ③経営の透明性確保。金融機関はこれをイ)〜ホ)の5項目で見る
- 共通の関門は役員貸付金がない・債務超過でない・減価償却前経常利益が赤字でない
- 2023年4月以降、金融機関は保証が必要な理由と、改善すれば解除の可能性が高まる点を説明し記録することとされている。この2つを聞くことから始める
- 経営者保証に依存しない融資の割合は2025年度55.7%。保証契約の解除は同年度63,732件
- 外れない場合は保証料の上乗せで外す制度(0.25%/0.45%)、公庫の経営者保証免除特例制度(上乗せ利率なし)という道がある
- 事業承継時は二重徴求が原則禁止。行き詰まった場合も保証債務の整理はガイドラインの枠組みで行える
このページについて
本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、個別の融資判断や保証契約に関する助言ではありません。
経営者保証に関するガイドラインは法的拘束力のない準則で、保証を求めるかどうかの最終的な判断は金融機関が行います。
信用保証協会の制度は各都道府県の協会・制度によって取扱いが異なります。記載した計算例は単純化した仮設例です。
最新の内容と個別の適用可否は取引金融機関・信用保証協会・日本政策金融公庫、または弁護士・税理士等の専門家にご確認ください。









